2015年11月7日土曜日

Splatoon(スプラトゥーン) レビュー

WiiU アクションシューティング 2015年5月28日発売

主人公はイカ……!?

ご無沙汰しております。貧乏暇なしのじゅげむです。今回はルーキーながらすでに全世界で約242万本(2015年9月末時点)売れている『Splatoon(スプラトゥーン)』です。

初公開時受けたインパクトはすごかったものの発売までの間が長く、グラフィックにオタクが一般人にウケようと必死になっている一時期のセガっぽさ感じて、一旦Amazonでしていたソフトとamiibo トリプルセットの予約をキャンセルしました。しかし、その判断は「完成披露試射会」を経て大きな間違いであることに気づきました。発売日にソフトはなんとか入手したもののamiiboは全滅していたのです。(その上、トリプルセットは追加販売の予定なし…。)

「インクで街中を塗りまくって相手よりナワバリをひろげたほうが勝ち!」というルールは、人を殺さないTPSとなっていてイカにも任天堂らしいのです。(次は順位のないレースゲームでしょうか?)その上、「塗る」行為は、一般的なシューティングゲームほど「狙う」行為を必要としません。とにかく弾さえ撃っていれば活躍できるので、子供でも楽しめます。最初は毛嫌いしていたジャイロ操作も、子供にとっては遊びやすく、今では不惑となった私もすっかりジャイロ操作です。

オフラインモードもオマケ程度には入っていますが、基本的にはひたすらオンライン対戦をするゲーム内容です。「マッチング」→「対戦」→「結果発表」→「成長・カスタマイズ」のサイクルのペースが良く、抜け出すことができません。(求む!ロビーでのカスタマイズ。)待ち時間も小気味よいBGMやミニゲームが間を埋めてくれます。このような割り切った仕様を「強化されたオンラインインフラが提供する可能性をほとんど無視してきた任天堂」が選んだことに、時代の流れを感じます。また、限られたアセットなのにも関わらず、アップデートや時間帯によるステージ切り替え、パワーアップのランダム付与の機能、幕間を盛り上げるイベントやフェスで、見事ボリューム感を出していることに驚かされます。

Wii Uユーザーのおよそ4.4人に1人が購入した計算となる本作。WiiU本体と一緒に購入して遊んでも決して損はありません。そして、私はamiibo探しで3週連続家電店巡りをすることになりましたとさ。



2014年4月15日火曜日

Monument Valley レビュー

iOS パズル 2014年4月3日配信

AN ILLUSORY ADVENTURE OF IMPOSSIBLE ARCHITECTURE AND FORGIVENESS

■滞らずに
『Monument Valley』はベッドランプの消え方にさえ細心の注意が払われたような、ムード満点の甘い夜だ。

立体空間の視差を利用したゲームには前例もあるが、個人的にはどれも購入には至らなかったり、途中でプレイを投げ出してしまっていた。それはコントローラーを握ってキャラを自由にアクションしたい「没入」と、総当たりアドベンチャーのようにさまざまなアングルを確認して動かなければいけない「俯瞰」とに、気持ちが行き来するのが面倒だったからだ。

『MonumentValley』が同じ轍を踏まなかったのは、タッチ操作のみ/一画面固定のゲームプレイで常に「俯瞰」側にギアを置いたまま遊べたこと、また後ろ髪を引かれるようなコレクト要素もなく、詰まっても2時間程度で爽やかに終わるボリュームや難易度など、快適さを損なわないことへの尽力ゆえだろう。


■モテるゲーム開発
"おしゃれは引き算"と言うが、『風ノ旅ビト(本作のアート・スタイルにおいてもっとも引き合いに出されるだろう)』をはじめ、『アウターワールド』から上田文人作品まで、ゲームを構成する要素を絞ることによって立ち上がって来る”カリスマ性"というものがある。

さてその選別を経て残った要素であるならば、各々がさぞや綺羅星の如く輝きを放つはずだが、本作に目を向けてみれば…淡い色彩、驚きのレベルデザイン、謎を解けば鳴る小気味の良い効果音、各ステージごとに必ず用意された新規ギミックやキャラクター、奥ゆかしいズームイン速度、破綻の無い翻訳、少々のユーモアも忘れない…そしてゲーム中いつでもスクリーンショットを撮る/トリムする機能の搭載=全ての瞬間がシャッターチャンスであると言う圧倒的な自信。

まるで、「モテるゲーム開発」というチェックリストを順に網羅して設計されたようだ。


■水嶋ヒロか!
知性と感性には嫌味さえ感じるほどだが、同時に危なげが無さ過ぎる/新鮮さには欠けると言った優等生のきらいもある。
しかし、君がもしプレイの短さと密度を美点に感じる忙しい大人であるならば、400円を支払って身を委ねる価値があるのは間違いない。

2012年10月27日土曜日

ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング レビュー

3DS 脳活性化ソフト 2012年7月28日発売

昔のことを言えば鬼が笑う

40日強プレイして、一通りトレーニングをオープンしてのレビューです。

スマートフォンやブラウザ上でのゲームの流行はかつてもっとも軽いゲーム体験だった携帯機でのゲームを、相対的に重いものにさせたように思います。
また少人数、短期間で開発され、安価で発売されて大ヒットするというサクセスストーリーの代名詞は2000年代中盤は前作「脳トレ」や「もっと脳トレ」が引き受けていましたが、現在そういったシンデレラはよそのプラットフォームで見出されることの多い時代になりました。

すっかり事情の変わってしまったこの2012年に、DSであまりに多くのフォロワーを生んで一時代を作った「脳トレ」がどんな装いで帰ってくるのか、あれこれ想像しながら迎えた発売日でした。
結果から話せばこの鬼トレ、前作のような軽いプレイスタイルではなく、むしろより豪華に、ボリュームを増やし、そしてより実用性を高める方向につまみを動かしてその存在を肯定させていました。任天堂熟語辞典で言えば「軽薄短小」から「重厚長大」側に寄ったと言えます。

本作のコンセプトは「ワーキングメモリーを鍛える」。現代人は多くの情報機器にかこまれ、同時あるいは短い交代間隔でそれらを処理する事が多くなるうち、何か一つの事をしながらもまた別の何かが気になってしまう「情報中毒」であると警鐘を鳴らしています(これって年末に控えているWiiUが肯定している現代社会像とコンフリクトしている気もしますが、そこは人としての柔軟性が問われるところです。動画の10分頃参照→http://www.nintendo.co.jp/wiiu/movie/index.html)。

情報中毒を克服すべく用意された本作のトレーニングは、ながら作業不可どころか、どっしり向き合っても非常に非常に難しい5分間の集中を要求される、ほんっとうに厳しいものでした。

たとえば、テレビコマーシャルでもフォーカスされていた代表的トレーニングの「鬼計算」。画面に連続で表示される計算式のn個前の回答を書き連ねていくという…覇王は初回プレイ時、3バックからしてもうこの夏一番のパニックでしたが、やがて超えられるようになるそれはたしかに達成感。成績に応じて自動で行われる難易度調整もあって、常に挑戦、常に本気の姿勢が問われます。
日々の仕事や勉強の効率アップのみならず、家事やスポーツまでも上達すると豪語する本作の効能は、そこまで同意していいものかはわかりませんが少なくともこの圧倒的難度を超えたらきっとなんかあるんじゃないか、あるはずだという思いは生まれます。

脳年齢という日常の話題として使いやすいキャッチーな評価軸を廃し、テレビコマーシャルという即座にその魅力を伝えるべき媒体で映すにはマニアックと思われる「鬼計算」がゲームの代表であるなど、タイトルロゴの下に「FOR SUPER PLAYERS」とプリントされていないことが不思議なほどの硬派な仕上がりです。

そのようなガチの鬼トレーニングを8本収録に加えて、鬼トレ補助9本、通常の脳トレ9本、さらにドクターマリオやワリオの森風のトレーニングなども収録し、教授のメッセージはフルボイスになっているなど、密度感のあるパッケージングになっています。
これが、任天堂の考える2012年の3800円に値するコンテンツということなんですね(フルボイスに関してはテンポが遅くなっていて個人的には好みではありませんが)。
ワリオの森をアレンジした「脂肪爆発」
逆に若干カジュアル化したのが出席のスタンプ。DS版では何か一つはトレーニングをしなければ押されなかったそれが、本作では起動しただけで押してくれます。出席日数が、新しいトレーニングのアンロック条件であることもその変更の理由でしょう。いわゆる実績システムにも似た「表彰状」の仕組みもあり、ゲームの起動と継続を促すための、ごほうびの頻度増と多様化は免れないところ(余談ですが同時期にプレイしていたXBLA「Spelunky」の数時間遊んで何一つ進展も獲得もない日が存在する潔さと好対照!)。
ソリティアDSi
ちなみに結局覇王がもっともプレイしたトレーニングは、トランプを使った「赤黒赤黒」「同色整列」「札番増減」。つまるところソリティアの類いですが、周囲からなんでわざわざDSで?と阿呆を見るような視線を受けながら私が遊んでいたDSiWare版「ソリティアDSi」を、画面構成や小粋な操作感などまるまる収録していますので、同様の好事家の方がいらっしゃいましたらちょっとオススメしておきます。

2012年9月1日土曜日

Duke War!!(Journey Collector’s Edition) レビュー

PS3 シミュレーションゲーム 2012年8月28日発売

In addition to all three thatgamecompany titles, flOw, Flower, and Journey, the complete set of bonus content includes:














『Duke War!!』は、日本未発売の『Journey Collector’s Edition』に収録されている。Game Jam(即席チームで48時間以内に1本のゲームを作るイベント)で作られたタイトルで、とてもシンプルな内容だ。ほかにも『Gravediggers』『Nostril Shot』も収録されているが、最も特徴的な『Duke War!!』を紹介する。

ゲームをインストールして起動すると画面いっぱいに落書きのようなステージが表示される。悪い印象はなく、ちょっとしたボイスやジングルと合わせて良い味になっている。

本作は2~4人の対戦型ゲームで、プレイヤーは領主となり、(ただのバカにしか見えない)王様に気に入られるために争う。領主を小屋に移動させると、プレイヤーについてくる小作人が出現する。小作人を木まで連れていくと木を切ってお金に変え、そのお金をタワーまで運ぶ。(タワーは小作人を3人以上連れている時に建てることができる。)タワーがお金でいっぱいになり、そのお金を王様が回収すると100点となり、最初に目標点数に到達したプレイヤーの勝利となる。

プレイヤーにできることは、移動と小作人の誘導/停止の切り替えだけなのだが、上記のルールによって非常に戦略的な内容になる。どこに連れていくのか?行動を切り替えるタイミングは?どこにタワーを建てるのか?対戦相手の動きは?バカな王様はどこ?などなど、常に考えながら行動しなければ勝利できない。ゲームのペースはどんどん上がり、最後は多数の戦士たちによる戦いが繰り広げられる。

プレイ中、「何かに似てるなぁ」と思い出したのが奇作『ボコスカウォーズ』( → http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_bw/index.html )だ。脳内では「すすめ すすめ ものども……」が流れる。2012年にボコスカの魂を持つゲームが海外で生まれるとは思いもよらなんだ。

『Journey』『Flower』『flOw』だけでなく、3本の限定ゲームが遊べて29.99ドルなのはコストパフォーマンスが良い。Amazonでもに購入できるので、気になるタイトルがあるならオススメだ。(ちなみに私は『Flower』『flOw』については雰囲気だけであまり好きではない…。)

2012年8月5日日曜日

3DS LLレビュー

3DS ハードウェア 2012年7月28日発売

LL COOL JAPAN

ふりかえればDS、DSlite、DSi、DSiLL、3DSそして今回の3DS LLとDSシリーズ全部買ってる事に気づいた覇王です。
個人的に任天堂さんは毎回買い替えるに値するモデルチェンジを行っており、特にDSiLLの際は第一報での単なるサイズアップじゃんという印象が実物を見てみたら単なるですまないサイズアップだった経験があるため、3DS LLについても1秒も迷わず購入しちゃいました。

ほいで1週間ほど触ってみてのレビューです。

■画面
というわけでなによりかにより画面について。上画面は旧3DSから約1.9倍アップの4.88インチになり、PS Vitaの5インチ画面に迫る勢い。大なり小なり意識はしていることでしょう。旧型からの迫力の向上はダンチで、印象としては携帯機から小型据え置き機になったと言ったら少し盛ってる気もするけど、今夜はそう言い切りたい。携帯機の気軽さを損なわない範囲でゲームへの没入度を上げてくれています。

旧型では3D効果のために必ず上画面には黒い額縁が付くという縛りがあり、どんな本体カラーバリエーションを出してもそこに不統一を感じていましたが、画面が十分に大きくなってそれが撤廃可能になったのも嬉しいところ(ゆえに覇王の3DS LLは白一択!)。

ただし、画面が大きくなったことでむしろ本体および顔面が少し動いただけで3Dの視差バリアが見えてしまう頻度が多くなったとは感じています。


■持ちやすさ
最初に本体を持った時に「あれ、薄い!」と感じたものの、どうやら薄さは変わってないらしくこれは画面拡大によるうれしい誤解の模様。
本体表面の質感は以前のツルツルとした光沢仕上げから、露骨にプラスチック感が出て安っぽくなったとも言えるものの触り心地は優しくなり、また角が取れたことで持ちやすさも上がっています。

■タッチペン
タッチペンの収納場所が本体上面のカードスロット横から、右側面に移ったこともさりげなく手元に近づいてその判断自体はうれしいのですが、実際のところ本体が大きく・重くなったことでわざわざ手を持ちかえる負担も上がり、ペンを抜き出すくらいなら指で雑にタッチしてしまうのが現状。これについては来たるべきWiiUも懸念事項だなと思ってます。

■充電スタンド
おおよその変更点は3DS LLに軍配があがるものの、一点だけ以前の方が好ましいと感じたのがこの充電スタンドとの接地。旧3DSのほどよい置きやすさ・外れにくさの抵抗感に比べると3DS LLは置くのも取るのもふにゃんふにゃんで、ゆえに取り外しの際に簡単に本体が外れるものの簡単にスタンドも付いてきちゃうのが美しくなく、充電スタンド安定用の重りなんかが発売されたらみんなバカにするかも知れないけど俺は笑わない。

■名称
だんだん重箱の隅ってきたけど、3DS LLってアルファベットで子音が4つも続くのは名前としてちょっとマニアックだな厚着だなとは思ってます。
名称に付けられる要素は3つが限度だと思うので、すでに"DS"は国民的名称として1カウントでオッケーにしても、"3D"の"DS"の"LL"としてこれがスロットいっぱいでしょう。次期バージョンアップが仮にこの3DS LLに適用された場合、右スティック付きで3DS LL Rとか、バッテリー増強版の3DS LLタフとかもう厳しそう。

■まとめ
すべてゲームプレイの向上を旗印にした改善で、少なくともこれから3DSを購入しようという人はこのLLしかないと強く推したい出来。任天堂さんの金庫事情的にもこちらの方がやさしいそうで、購入希望者を誘導するに足る変更だと思いますよ。

■余談
熱心なすれちがいユーザーとして、最近希望する変更。
すれちがい時に相手に送られるあいさつ、あれの入力画面をホームメニューに移せないでしょうかね。現状は入力までのメニューがあまりに深くてこまめに変更する気にならないため、たとえば「今日は出張で福岡に来ています♪」というようなあいさつを、大阪で見返ることもしばしば。もっとすぐ手元にあれば、あいさつのリアルタイム感が上がると思うのですがどうでしょう。

2012年7月14日土曜日

ROBOTICS;NOTES【ロボティクス•ノーツ】 レビュー

PS3/XB360 拡張科学アドベンチャー 2012年6月28日発売

世界を救うのはヒーローじゃない ー オタクだ。


と、とても乗りにくいコピーの本作は、『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』に続く一連のゲーム作品シリーズ。近未来の種子島で、『ロボ部』周辺に集まった少年少女たちが、ストーリーが進むにつれ、明らかになる陰謀に迫っていく内容だ。


シリーズ作をプレイしていたので本作も購入。360は屋根裏に片してしまったので、PS3で遊べるのはありがたい。発売前から前作超えはないと制作者が語っているので、期待しすぎずにプレイ。(ちなみに、体験版は面白くなる前に終わるのでおすすめしない。)

プレイして思ったが、やっぱり陰謀論はおもしろい。さまざまなSFを読みあさってネタをあげているので、タイムリーなキーワードが多く登場する。(その分、今遊ばないとキツいかも…。)ゲームを遊んで出てきたキーワードをググるというサイクルが没入感を高める。

しかし、せっかくの盛り上がりも、キャラの視点がコロコロ切り替わるせいですぐにトーンダウンしてしまう残念な印象を受けた。いろいろな出来事を共有することでチームとしての成長物語を描くためとは言え、世界滅亡の陰謀が進行していく中でも、部活風景が挿入されるのは如何なものか。(ただ、チームとしての最後の盛り上がりは仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』並に◎)

そのほかにも、こだわりの3Dモデルのポリゴン同士がめりこむ、あまり活用されないAR機能、Twitterを模した「ツイぽ」によるルート分岐がわかりづらい(物語を深める点は良い)、主人公があんまり成長しないなど、細かい所をあげればキリはない。しかし、端からこのシリーズにそんな所は期待していないので、次回作ではもっと陰謀論とSFを十二分に楽しませて欲しい。


ちなみに最後まで遊んで残った二つの謎は、「後日談がないのはPSVitaでの外伝発売のため?」と「PhysXを使う必要が本当にあったのだろうか?」である。


2012年7月12日木曜日

覇王 2012年上半期 ベスト10&トホホ!!

おなじく2012年上半期に遊んだゲームを、おもしろかった順にランキングしてみました。今年のゲームではないものも入っています。

1位 ゼルダの伝説 スカイウォードソード
M1グランプリだって、優勝するのはみっちりネタがつまってテンポよく展開する漫才でしょう?そういう完成度です。ただし、美味しいところだけを遊ばせようという現代性もありながら、10年前から変わらない枠組みの古さもあって年齢不詳な箱入りゼルダ姫。大勢のクレバーでユーモラスなスタッフさんたちが5年もかけたら出来上がるのかと思うとこれからの数年がさみしいけれど、そもそも今作のセールスが今ひとつなようでこれからのシリーズ展開さえ不安だったりするので、やっぱり姫には純潔を守りとおしてまたお目にかかりたいなの1位!


2位 GRAVITY DAZE
重力操作の興奮とロマン。"見えるところには行ける"という自生するオープンワールド空間の舐め回し方として、一つのアンサーだと思う。移動が心地よければ、このジャンルのゲームが基本おつかいであってもすすんで向えたし、新しいエリアに到達したらコレクトアイテムを血まなこ探しながら心で笑ってた。操作のぎこちなさや長いロード、思わせぶりなダイアローグには余計なカルシウムの消耗をさせられたけど、ゲームを終了してコンビニに向かいながら、PortalやMirror's Edgeでのそれと同じく「あそこ行くならここでまず無重力浮遊して向こうに高速落下して…」なんて想像してたのが惚れた証拠。


3位 風ノ旅ビト
高解像度化はゲームの観光価値を高めてくれたと思う。そこでしか見れない圧倒的な景色を、ヴィジョンを、体験することが出来るか。核爆発の瞬間、海底都市、西部の荒野、遠未来の宇宙といった今世代必見のツアーリストに"夕日が照り返す砂漠"を必ず追加しよう!


4位 悪魔城ドラキュラXクロニクル
ソフト日照りのVitaで何か遊ぶゲームはないかと吠えていたところへ、じゅげむに教えてもらった大傑作。シリーズ未経験だったけど、高難度に自分の操作が最適化されていくのが心地よい伝統的な面クリア型のクロニクルと、豊かな絵、音、アクションにあふれた探索型の月下の夜想曲という両端の名作を遊んじゃったもので、私の心になかなか消えない伯爵の噛み痕が残った。


5位 AngryBirdsシリーズ
新しいiPadで遊び直して開眼して以降、気づけば過去シリーズの大半と最新作AngryBirds Spaceまで遊び込んでもた。
初心者も上級者も、ゲームに対する入力は"画面をスライドして離すだけ"という横一線。しかして、その上手さは入力の手数や組み合わせでなく、勘や予測や経験といったプレイヤーの内面にあるってところが良いと思う。

6位 ルミネス エレクトロニック シンフォニー
1プレイを1時間以上ぶっ通しで遊べるパズルゲームが他にあるだろうかっちゅう。1ゲーム終わるたびにメニューに戻される、しかもロードが長い、死なないとリトライできない、リトライすると前回のスコアが無効になる、あたりは大いに不満だったけど、それでも手広く多ハード展開してる中では、PSVitaで遊ぶのが最高じゃないっすか。



7位 Trials Evolution
どうせまた面白いし、どうせまたキーキー言いながら遊ぶだろう事はわかっていたからもういいかと思ってたのに、結局遊んでどうせの通りだった。
ファミコンの昔からある着地の美学がアナログスティック、トリガー、物理挙動、ゴージャスな演出、そしてこまかく刻まれスピーディーなリトライ(とそいつのツレの高難度)らと出会って怪獣になっちゃった。据え置き機で提案できるカジュアルゲームのお手本。ちなみに前作よりは簡単になった印象。よりは、ね。

8位 JetPack Joyride
過去記事参照(http://gameinquisition.blogspot.jp/2012/06/jetpack-joyride.html)

9位 モーターストームRC
PS1時代にコード・マスターズの「マイクロマシーンズ」に熱を上げたクチかつ、それ以来同ジャンルとの接触がなかったので、スクショ第一弾解禁から約束されていた購入。アイテムやブーストといったつい振りかけたくなる調味料は一切なしのストイックさは、繰り返されるリトライの襟を正してくれて好意的に感じたし、YouTubeで「タミヤRCカーグランプリ」の動画を見るリテラシーまで上がったけれど、カスタマイズと対戦がないのはなんでや。
それでも正味1、2分間の、一筆書きのような集中力を問われる作りは携帯機と相性良く、PSVitaはiPhone感覚でスリープ/復帰できて物理ボタンも備えているんで、今回あげさせていただいたようなゲームをコンスタントに提供してくれたらもう、全然愛せるからSCEさん頼む

10位 バイオハザード リベレーションズ
FPS、TPSのシングルプレイにおけるネタ運びの定番を抑えつつ、工夫が随所にあってナイス。画面が2つあるという前世代機からの特徴が、3DSになってPS2そこそこのゲームにも使えるようになったことで改めてその縁の下の仕事ぶりを感じた一本。マップの確認やアイテム管理を上画面とゲーム進行を邪魔せずできる、とかね。もう当たり前になっちゃってるけど、改めて京都と下画面を向いてありがとう!ホント言うと、アクションに特化した前作「マーセナリーズ3D」の方がもっと好きだったりする。


トホホ 3Dクラシックス パルテナの鏡
撃っても跳んでも気持ちよくなかった。